[ かもめ大橋 ]
( かもめおおはし )
[ KAMOME BRIDGE ]
大阪南港に架かる橋である。
かもめ大橋は、大阪南港地区整備事業の一環として、昭和50年(1975)に完成したマルチケーブル型式の
3径間連続鋼斜張橋(中央支間240m)である。
マルチケーブル型式の採用は、合計80本のケーブル(PPWS271〜114)により荷重を分散させることによ
り、定着部の構造をより合理的・簡明にするとともに、ケーブル架設においてもその作業の単純化を図ること
を目的としたものである。本格的なマルチケーブル型式の斜張橋は、当時、日本では初めての試みであり、
かもめ大橋は、我が国の斜張橋の1ページを飾る橋梁といっても過言ではない。
架橋地点である南港では、毎年カモメが飛来し、その羽を休める姿を見ることができるが、この橋を側面
から見た姿は、羽を広げて空を飛ぶカモメを正面から見た姿にも似ており、命名の由来となった。また、かも
め大橋はその姿が美しいことでも有名で、特に夕陽を背景に浮かび上がる橋のシルエットは、多数のケーブ
ルが優美なハーモニーを織りなし、一見の価値がある。

かもめ大橋全景
橋名石
高欄の橋名鈑
主桁部
右岸側主柱
橋面